「仲間に言おう」　詞　鈴木千奈津　曲　板倉直壽はるのかんじ　詩集　すずきちなつ　鈴木ちなつ

鈴木千奈津さんの紹介

　１９８２年１月１０日　静岡県牧之原市勝田で誕生し、元気の良い子として育ちました。
　ところが、小学校２年生（７歳）の時、脳動脈瘤によるクモ膜下出血が原因で、四肢麻痺、言語障害となってしまいました。そのため、見ること、聞くこと、喜怒哀楽を顔で表現することはできても、話すこと、体を動かすことができなくなり、言葉や体で意思表示をすることができない人になってしまいました。そしてその状態がずっと続きました。
　それから７年ほどが過ぎた１４歳の時のある日、お風呂の中で、千奈津さんが僅かに動く左手で簡単な文字を書くことができることに、お母さんが気がつきました。それを見たお母さんは嬉しさの余り千奈津さんを抱きしめて涙を流したそうです。
　これを機に、お母さんが様々に工夫して練習させたところ、そのわずかにしか動かなかった左手で、文字を書き、絵を描くことができるようになりました。知恵も感情もありながら、誰にも伝えることができなかった千奈津さんは、とうとうそれらを伝えることができるように回復したのです。
　その後は詩を書き、絵を描き、友達にも恵まれて、明るく過ごしていましたが、ある日、インフルエンザをこじらせて肺炎になり、２００１年１月１日、突然帰らぬ人となってしまいました。１８歳の若さでした。
　（以上は、「はるのかんじ」のお母様のあとがきを、ごく短くまとめさせていただきました）

鈴木千奈津　詩集
はるのかんじ　

著　者　鈴木千奈津
発　行　ＣＨＩＮＡＴＵＳＵ　ＨＯＵＳＥ
発行者　鈴木秀美
印刷所　（株）平河工業社

　●「算数の歌」　　●創作賛美歌　　 ●海野厚作品集　　